雑多なメモ

「本当にがんばるんだから」問題

事件の解決に向け、再度協力を求めるためニックのもとを訪れたジュディ。
自分の思いを説明するうちに泣いてしまったジュディにニックが掛けた言葉は下記のとおりです。
このシーンなぜか ノベライズ(セリフ落ち)もシネストーリーコミック(シーンまるごと削除)もまったくあてになりません ので北米版Blu-rayの字幕の引用です。
例によって日本語は私のざっくり訳でお届けしております。

"All right. Get in here." 「もういいんだ、こっちにおいで」
"Okay. You bunnies are so emotional," 「よしよし、ウサギはみんな感傷的なんだな」
"There we go. Deep breath." 「さあ、深呼吸して」

吹替を手元で確認できませんので、上記の部分全体を正確には引用できないのですが、吹替では当該シーンに下記のようなセリフが入っています(ボイス付きLINEスタンプを参考にしています)。

「よしよし、もう本当に頑張るんだから」

こちら、てっきり「日本の女子にはがんばってるねって言っておけばいいだろう」という下心ありの創作だと思っていたのですがTwitterにて Lieutenant Kowalski さんが 主題歌"Try everything" の歌詞とリンクした翻訳である可能性 を指摘されていました。

本当に脱帽&ジャンピング土下座で吹替のスタッフさんに謝りたい気持ちでいっぱいです。
自分で考えている限りこの答えにはたどり着かなかったと思うので、あらためてツイッターに感謝しています。

そして私は近日『マダガスカル』を見ようと思いました。

2016.7.1作成


しょんぼりニックがかわいい問題

スカンクの尻の毛のラグを売ってしまいMr.ビッグの家を出禁にされたニック。

最初はただ無事ここを出たいという態度なのに
「お前を信頼してたんだ、ニッキー。家に招いて一緒に食事をしたな。おばあさまはお前にカノーリを作った」
とMr.ビッグに言われてほんとにしょんぼり。あ、ニッキーはおばあさまやMr.ビッグのことが好きだったんだなと思ってしまう瞬間です。
だまされてますか、私……。

世間がキツネを決めつけるなら何をしても無駄、と言っていたニックですが、信頼をよせてくれる相手にはそれなりの誠意を見せたんじゃないでしょうか。じゃあお前なんでスカンクの尻の毛のラグなんか売っちゃったし。まあジュディのおかげで出禁も解けてなによりでした。

なお、Mr.ビッグのおばあさまがつくったカノーリなんでたぶん米粒サイズです。



2016.6.29更新


頼むとリライトしてもらえるらしい Disney Storybook Art Team のイラスト

複数の絵本で見ることができる Disney Storybook Art Team のイラストは、映画公開に合わせて展開される多数の書籍への対応のため、ディズニーが出版社に提供することを前提に事前に準備していた、いわゆる「オフィシャル素材」であると思われる。
本サイトで紹介しているだけでも "Big Golden Book" や "Read-Along Strybook" 、「CD付 ディズニーの英語」など複数の書籍で使用されている。

「英語の書籍」 のページで紹介している "Judy's Dream Files" の表紙イラストも、 Disney Storybook Art Team のイラストだが、表紙イラストとその他の本に掲載されたイラストを比較すると、表紙用に多少のアレンジがなされていることがわかる。

BOOK_E11_04.jpg

最も大きな差はジュディの配置の修正とリライト、ニック&フィニックの追加なのだが、さらによく見ると、奥から順に、背景/キャラクターの位置が複雑にずらされている。

・背景中の赤い柱とガゼルのポスターの位置関係がずれている。
・赤い柱によりかかっている白いウマ&電話中のブタと、柱の位置関係がずれている。
・スーツ姿のクマとスーツ姿のネズミが追加されている。
・ジュディの後ろにいるキリンと背景の位置関係がずれている
・ニックのベビーカーの左側にいるネズミの位置が多少手前にずれている
・さらに敷石の間の雑草が抜かれている(誰だか知らないけどえらい)
・ジュディの後ろのキリンの持っているコーヒーの紙コップの色味が修正されている。
・そもそも、いちばん手前にいたジュディをきれいに消すことができている。

以上のことから、二つのことが言える(かもしれない)。

・「表紙なんでひとつよろしくお願いします。ジュディを全身入れて(顔もちょっとかわいくして)、ニックも足してください」と心を込めて頼むと、ディズニーがイラストを部分的にリライトしてくれる場合がある。
・既存イラストは ていねいにレイヤー分けされており、必要に応じて見栄えよく再レイアウト/色みの調整が可能である。

2016.10.9作成

わりと寛大 Disney Storybook Art Team のイラスト

前項でも触れた、映画本編の各シーンを再現した Disney Storybook Art Team のイラスト。前項では「表紙案件ならリライトしてくれる」 「レイヤーが幾層か保持されており、配置をずらすことができる」という推測をしたが、もっと大胆な変更が個別の案件で許容されている例がある。

・いたキャラを消して、それとなく自然に補修する
『盗まれたくさ~いチーズの謎』 のキャラクター紹介のニックのイラストは、一連の本編再現のイラストのうちの一枚。 警察学校の卒業式でニックがジュディにバッジをつけられている瞬間のイラストから、ニックのみを抜き出したもの である。元絵は "Big Golden Book" 『CD付 ディズニーの英語』 などで確認できる。私のつたない図解で申し訳ないが、元絵のニックの胸元はジュディの腕に、しっぽは手前でバンザイをしているゾウの腕に踏まれている。
KIHN01.jpg
チーズ本のキャラ紹介のイラストをよく見てみると、ゾウに踏まれていたしっぽは問題なく全体が見えているので、手前にいたゾウはどかす前提で別レイヤーに描かれていたことがわかる。いい仕事だ。
一方ニックにバッジをつけてあげているジュディを消す想定はさすがになかったようで、よく見るとニックの胸元、ネクタイやバッジ、ポケットの線画は途切れている。
しかし、これは編集サイドの仕事だろう、うまいことトーン処理でごまかしてある。すばらしい。
↑トーンではなくカケアミでは? とご指摘いただきました。まったくその通りですね……。デザイナさんがデータ上でぴゅっとやったのかな、と推測します。

・編集サイドで勝手にずらす
複数の絵本を比較してみると、背景の移動、レイアウトの調整は編集サイドで適宜行われているように思われる。
例えば下記のイラストでは左のみボゴの角とロープの位置がずれているのが確認できる。
KIHN02.jpg


・反転して、できる範囲で鏡文字をなおす
また、恐ろしいことに反転も許容されている。反転時には可能な範囲で元データの文字やニックのネクタイの柄の向きを修正している模様。下記写真のベルウェザーのデスクでは、PC画面とニックのネクタイは修正が行われている が、机上の日めくりカレンダーは鏡文字のまま放置されている。
KIHN03.jpg


・オフィシャルで反転
絵本収録のイラストの反転はもしかすると編集サイドの判断で行われているかも? と思うのだが、本編再現のイラストではなく、パブリシティ用のキャラクター立ち絵については、ディズニー側で配布前に反転verを用意しているのではないかと思われる。
この際もニックのネクタイの柄は修正対象になっている。下記の写真は "Official Handbook" (左)の表紙で ネクタイの結び目の修正がちょこっと失敗している例。 惜しい。
KIHN04.jpg
(左 "The Official Handbook"、右 "Hopping Activities")

ディズニーのオフィシャルイラストと聞いただけで、1mmの改変も許されないような気がしてしまうが意外と懐が深いんだな、という印象。

2016.10.10作成

「イッツ タ・ハンガ!」

ニックとジュディが、野生化したマンチャスさんに襲われた吊り橋近辺の地名は、レインフォレストの 「タハンガ」
ジュディが Vine and Tuh-junja!(タジャンジャ) と通報したのに対し、ニックが It's "Tuh-hunga!"(タハンガ) とツッコミを入れるシーンが印象的です。

マンチャス家へ続く吊り橋手前の看板を見ると地名の綴りは "TUJUNGA" です。

実はこの TUJUNGA(タハンガ)は カリフォルニア州ロサンゼルスに実在する地名 です。グーグルマップで TUJUNGA を検索すると、きちんとヒットします。

なんと日本語のフリガナは「タジャンガ」。これはぜひ「イッツ タハンガ!」とツッコミを入れたいところです。

なお、タハンガと、タハンガの南に位置するバーバンクのウォルトディズニーアニメーションスタジオは直線距離にして……6km程度でしょうか。ご近所です。


とはいえ、数ある地名の中からなぜタハンガが映画中の地名に採用されたのでしょうか。答えはツイッターに落ちていました。

ウォルトディズニーアニメーションスタジオは、ここ最近大規模な改修をしていました。最近工事が終わったらしく、ズートピア監督のバイロンが工事業者の方にお礼のイラストを描いています。

(工事中のウォルトディズニーアニメーションスタジオの正面には、キャラクターのシルエットが並んだ衝立が立っていました。ニックのシルエットにジェイソン・ベイトマンがサインしていったという話もあり、なんでその期間に記念撮影しにいけなかったのか……! という思いもあるのですが、それはさておき)

さらにディズニーのアニメーターDavid Stodolnyさん(ズートピアでのクレジットはANIMATORS)のツイートを見ていたところ……
どうもバーバンクのスタジオの改装中、スタッフは「タハンガ」で働いていたようなのです。
こちらのイラストでも「さらばタジャンジャ!」とオフィスにお別れをいうモアナに、ニックが「イッツ タハンガ!」とツッコミを入れています。
(ニックの足にささったネジがめちゃくちゃ痛そうなのですが、なにか内輪にしかわからないジョークだそうです)

荻窪(おぎくぼ)のスタジオで作っているアニメのキャラクターが「ハギクボで事件発生!」「オギクボだ!」と言っている感じでしょうか……。

グーグルマップ日本語版にもぜひニックからツッコミを入れてあげてほしいです。

2016.11.15作成

そのうち増やして項目にする予定のリンク

●読んでいるうちになけてきたFernando G.さんとリッチのツイート

  • 最終更新:2016-11-15 09:51:05

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